日本はIT後進国なのか。

どうも新井です。

日本はIT後進国。

こう叫ばれる事になって久しい昨今。

ちょっと検索してみると、

日本はIT人材に高い報酬を払わないからだ!

とか

日本は役人や企業トップ等の決裁者に文系者・ITリテラシーが無いからだ!

とか沢山出てきます。

まあそれはそれで正解なんでしょうが、ちょっと違う側面を書いてみよう。

僕が愛知で働いていて感じるのは、

日本はIT黎明期に情報システムを先進的に取り入れすぎたせいで結果的に後進国化した。

という点です。

※追記 書いていてなんだが、アメリカの実情を観ていると正解では無い気がする。。

というのも、IT黎明期~初期にとりかかったシステムの焼き直し版が未だにウヨウヨ蠢いているんですよね。

汎用機COBOLの話なんかは未だに普通にあるし、VBやDelphiやPerlなんかもそこそこに聞く。

VB4とかVB5を解析してよ。なんて笑い話も現実に起こっているのだ。

とにかくっ!

昔に作った割とバカでかくて影響度も大きいシステムの子供たちが沢山いる!

という事なのだ。

レガシイ子ちゃんの爆誕

である。

こんにちは!レガシイ子ちゃん!

彼女は定期的に化粧直ししてあげないと、すぐに使えなくなってしまいます。

死なれると困るのが大規模システムを活用している大企業。

維持管理費用の暴騰

です。

と、ここで

日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が笑えない数字資料を出していたのでご紹介しましょう。

それは2013年から2018年にかけて、IT予算を「維持管理」と「新規開発」に分類した所、

維持管理が常に75%以上をキープしている

という点。

参考URL:https://it.impressbm.co.jp/articles/-/18036

ぴょえ~~~!

……

ぴょえ~~!

いや、維持管理は重要ですよ。

かなり重要ですけど75%はちょっと流石に偏りすぎな気がします。

そして悲しい事に維持管理は

ネーミングセンスが悪い

ので、内容自体は割とケチケチしたオーダーがつきやすいです。

本来は「維持管理手法・環境の革新的な見直し策」とかのテーマで先進的な環境を取り入れる取り組みがあっても良いかと思うのですが、中々そうはなりにくい印象。

こうなってくると負の?スパイラルが発生します。

・焼き直しノウハウのみがたまる。

・企画、調査、検証、要件定義のスキルが低下する。

・新しい技術を取り入れる必要性が低下し、アンテナも低下する。

・新しい事がしたい人はモチベーションが低下する。

という具合です。

この問題は結構根が深いんですよね。

〇日本の製造業が比較的強く、未だにIT予算をそれなりに捻出してくれる良いお客様である点から、この構造が変わりにくい。

〇新しい技術を取り入れたプロジェクトはそもそも量が少ない。

〇「新規開発」 は あくまで「新規開発」なのでプロジェクト凍結が容易。そのため意外とエンジニア価値が暴騰しない。

(ソシャゲ:膨大な利益の可能性、AI:何か知らんが莫大に人件費を削れる魔法のツール といったバブル期は除く)

〇使用しているシステムの「維持」は必須であるとの認識から、古い技術・環境に精通したエンジニアの市場価値は引き続き高い。

といった現象を巻き起こす。

これが悪だというわけでは決してない。

むしろ最先端の領域でバチバチに技術力争いを日夜繰り広げる世界よりは、「常に勉強!」的な圧力から少しは逃れられる環境もある方が人間社会には望ましいと思っているので、むしろ重要だとさえ考えている。

だからこの辺りは本来、個々のエンジニアの特性を見ながら棲み分けていく事が重要なのだろう。

(特に新技術の世界は誰しもが活躍できる世界では無い。むしろ適性のあるエンジニアは少数勢力であると思っている。)

少し話は変わるが「見合った報酬さえ貰えれば、作業フェーズも技術の新旧も常駐も社内も一切意に介しません」という人はかなり強かったりする。

蛇足終了。

この情勢では技術的に尖っているが、担当フェーズや技術領域に特有の拘りがある人は(特に愛知は)中々にしんどい。

と、ここまで暗い話を書いてきましたが、最近は少し風潮が変わってきました。

IoT、AI、クラウドサービス といった新たな視点と手法がどんどん産まれてきている昨今。

・WEBサービスやITスタートアップで採用されていた技術や開発手法をSierが部分的に採用する。

・メーカーとSierと技術系ベンチャーがジョイントしながらプロジェクトを進める。

という会社や業界単位でも部分的な融合が進んでいるし、

技術だけに視点を絞るなら、それなりに尖った試みを行うSierも増えてきた。

これは新しい技術領域でキャリアを積みたい若者には少しの希望だろう。

何も自社サービスでの自社作業のみが花形という訳では無い。

Sier的な働き方であっても、先進的なチャレンジをするPJを渡り歩く生涯エンジニアが現れる時期に来ていると思う。

思考停止状態で、やれSierは……とか自社サービスで……とかWEBが……とか、2年でフリーで1000万!とか、キラキラした仮想世界に染まり切ったそこの皆さん。

「ボ~っと生きてんじゃねえよ!!」

とまでは言いませんが

時間的にも空間的にも広い視野で物事を考えて判断してほしいと思う今日この頃です。

そんな事を考えながら事業活動をしています。

おわり。